【 「 LGBTの心の支援 」に携わる皆様へ、ご報告させて頂きたいこと 】
ヒューマン・ライツ・ウォッチ様主催のシンポジウム、本当に素晴らしかったです。
ただ、LGBTのこどもへの虐めについて焦点を当てるだけでなく、
ヒューマン・ライツ・ウォッチ日本代表の土井香苗氏。
ソニー株式会社社長元会長で、現クオンタムリープ株式会社代表取締役の出井伸之氏。
法政大学大学院客員教授、シンクタンク・ソフィアバンク代表、社会起業家フォーラム副代表、Linkers株式会社戦略顧問の藤沢久美氏。
自民党、衆議院議員の牧島かれん氏。(熊本災害のためビデオレターにて参加のかたちに)
公明党、参議院議員の新妻秀規氏。
民進党、衆議院議員の西村智奈美氏。
共産党、衆議院議員の池内沙織氏。
社民党、参議院議員の吉田忠智氏。
(独)労働政策研究・研修機構 副主任研究員の内藤忍氏。
LGBT法連合会から下平武氏。
という、政党の壁を越えての大結集でした。
内藤氏のプレゼン資料は、イギリスのエビデンスに基づいたもので、数字によって示された内容はとても説得力がありました。
どの方の言葉もとても心に響きましたが、私が個人的にグッときたのは、
出井氏の「LGBTの課題は、日本にとっては競争力の問題になると思う」という言葉や、
藤沢氏の「LGBTを小さく人権の問題として扱うのではなく、経済の問題として扱わなければならないのではないか」という言葉でした。
かねてから、LGBT当事者や周辺家族の心理相談を引き受け続けてきたこの9年の中で、LGBTQI当事者の学校での体験が社会人になってから顕在化することを感じていたので、大きく感銘を受けた言葉でした。
シンポジウムの最後に質疑応答のお時間があって、多くの方が挙手をされるなか、幸運にもご質問させて頂くお時間を頂けました。
このとき、私は、以下のようにご質問させて頂きました。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
9年前から、自身がゲイであることをカミングアウトしながら、心理カウンセラーを営んでいます。
この9年で、延べ1000件ほどのLGBT当事者や周辺家族からの心理相談をお受けして参りました。
中高生から社会人まで、多くのセクシュアル・マイノリティ当事者の心理相談をお引き受けする中で、
今現在も、無理やりセクシュアリティを暴かれてクラスや学校にアウティングされたという、
ゲイの親子のご相談を受けています。
これまでの心理相談の中で、LGBTの当事者の学校での虐め経験や差別経験が、
社会人になってからの良くない影響に繋がっている実感を得ています。
学校で安心感を感じられなかった経験が、就職してから会社に帰属意識を持てず、働きづらさに繋がること、
結果、これからを期待される新人や、就職して2〜3年目ほどの、企業における生産要員になる中堅所が、
ジョブホッピングを繰り返し、企業に定着せず、企業にとって損失となること、
そして、将来を悲観しての自殺リスクが高まり休職に至る、という、
ある側面につながっている実感があります。
パネルディスカッションの中でも救済措置という話題がありました。
法律によって、これから起こる虐めや差別を未然に防止できる可能性は、
かつて虐めを受けていた当事者のひとりとして待ち望んでいたことです。
ただ、今現在、すでに虐めや差別を受けた経験を持つLGBTの子供たちの心のケアについて、
法整備の中の現状や、個人として何かお考えやご意見があれば、お聞かせ頂けたら幸いです。
(※とても緊張していたので、一部言い回しが違うかもしれません・・・。汗)
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
このご質問について、
公明党、参議院議員の新妻秀規氏からは、
「これからの議論によるところが大きい。
確実なのは、教職員の方々と保護者の方々が鍵であること。
文科省が及び腰ではあるが粘り強くアプローチをしてゆきたいと思う。」
ということを、
民進党、衆議院議員の西村智奈美氏からは、
「現被害者へのケアは重要なことだが、言及がまだなく、これからのこと。
まずは学校の先生方と保護者の方々への知識教育が先となってゆくと思う。
学校庁への対応を求めてゆきたい。」
ということを、
共産党、衆議院議員の池内沙織氏からは、
「宝塚大学の日高教授の調査では、「同性愛は病気ではない」と言い切ったのは先生方の5%だった。
圧倒的な不足を感じる。
教員の方々のことというだけでなく、日本社会全体のことと思う。
歴史において障がいとされた時代が長かったが、それでも乗り越えていきたい」
ということを、
そして、
社民党、参議院議員の吉田忠智氏からは、
「学校の虐めが、会社での帰属意識が持てないことに繋がることを、重く受け入れなければならない」
というお返事を頂きました。
国政に携わられる方々に、LGBTの心のケアという観点で質問させて頂く機会を頂けたこと、
皆様方に、LGBTの心のケアは個人の問題ではなく、経済活動に繋がる事項であることをお伝えできたこと、
そして、吉田氏を初めとする議員の皆様からのお応えは、
日本において9年前、初めてLGBT当事者と周辺家族向けに心理カウンセリングを初めた人間として、
大きな意義と未来を感じるものでした。
個人の問題と思われがちな心のことが、個人の域を越えて経済活動に影響を及ぼすことをお伝えするお時間を頂けたことが、本当に有り難かったです。
そして、社民党 吉田氏の「学校の虐めが、会社での帰属意識が持てないことに繋がることを、重く受け入れなければならない」というおひとことが、簡潔に、心理支援に携わる私達の課題を示してくださっています。
LGBTの心のケアが、今後の超高齢少子化社会において、大切な課題であるということです。
カウンセリングルームP・M・Rは、今、LGBTの心のケアに携わる多くの方々と、LGBTの心の支援の仕組みを創ってゆく連合体の結成に動きはじめています。
お応えを頂いた議員の皆様のお言葉を追い風に、多くの皆様と、ご一緒してゆきたいです。
マイノリティ当事者だけでなく、全ての人にとって暮らしやすい社会づくりのために、どうか、ご一緒に活動をしてください。
改めて、貴重なお時間をくださったヒューマン・ライツ・ウォッチの皆様、
真摯にお返事をくださった議員の皆様、
ビジネスという観点から多くの示唆をくださった有識者の皆様、
質問のお時間を譲ってくださった会場の皆様、
本当に、ありがとうございました。
ただ、LGBTのこどもへの虐めについて焦点を当てるだけでなく、
ヒューマン・ライツ・ウォッチ日本代表の土井香苗氏。
ソニー株式会社社長元会長で、現クオンタムリープ株式会社代表取締役の出井伸之氏。
法政大学大学院客員教授、シンクタンク・ソフィアバンク代表、社会起業家フォーラム副代表、Linkers株式会社戦略顧問の藤沢久美氏。
自民党、衆議院議員の牧島かれん氏。(熊本災害のためビデオレターにて参加のかたちに)
公明党、参議院議員の新妻秀規氏。
民進党、衆議院議員の西村智奈美氏。
共産党、衆議院議員の池内沙織氏。
社民党、参議院議員の吉田忠智氏。
(独)労働政策研究・研修機構 副主任研究員の内藤忍氏。
LGBT法連合会から下平武氏。
という、政党の壁を越えての大結集でした。
内藤氏のプレゼン資料は、イギリスのエビデンスに基づいたもので、数字によって示された内容はとても説得力がありました。
どの方の言葉もとても心に響きましたが、私が個人的にグッときたのは、
出井氏の「LGBTの課題は、日本にとっては競争力の問題になると思う」という言葉や、
藤沢氏の「LGBTを小さく人権の問題として扱うのではなく、経済の問題として扱わなければならないのではないか」という言葉でした。
かねてから、LGBT当事者や周辺家族の心理相談を引き受け続けてきたこの9年の中で、LGBTQI当事者の学校での体験が社会人になってから顕在化することを感じていたので、大きく感銘を受けた言葉でした。
シンポジウムの最後に質疑応答のお時間があって、多くの方が挙手をされるなか、幸運にもご質問させて頂くお時間を頂けました。
このとき、私は、以下のようにご質問させて頂きました。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
9年前から、自身がゲイであることをカミングアウトしながら、心理カウンセラーを営んでいます。
この9年で、延べ1000件ほどのLGBT当事者や周辺家族からの心理相談をお受けして参りました。
中高生から社会人まで、多くのセクシュアル・マイノリティ当事者の心理相談をお引き受けする中で、
今現在も、無理やりセクシュアリティを暴かれてクラスや学校にアウティングされたという、
ゲイの親子のご相談を受けています。
これまでの心理相談の中で、LGBTの当事者の学校での虐め経験や差別経験が、
社会人になってからの良くない影響に繋がっている実感を得ています。
学校で安心感を感じられなかった経験が、就職してから会社に帰属意識を持てず、働きづらさに繋がること、
結果、これからを期待される新人や、就職して2〜3年目ほどの、企業における生産要員になる中堅所が、
ジョブホッピングを繰り返し、企業に定着せず、企業にとって損失となること、
そして、将来を悲観しての自殺リスクが高まり休職に至る、という、
ある側面につながっている実感があります。
パネルディスカッションの中でも救済措置という話題がありました。
法律によって、これから起こる虐めや差別を未然に防止できる可能性は、
かつて虐めを受けていた当事者のひとりとして待ち望んでいたことです。
ただ、今現在、すでに虐めや差別を受けた経験を持つLGBTの子供たちの心のケアについて、
法整備の中の現状や、個人として何かお考えやご意見があれば、お聞かせ頂けたら幸いです。
(※とても緊張していたので、一部言い回しが違うかもしれません・・・。汗)
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このご質問について、
公明党、参議院議員の新妻秀規氏からは、
「これからの議論によるところが大きい。
確実なのは、教職員の方々と保護者の方々が鍵であること。
文科省が及び腰ではあるが粘り強くアプローチをしてゆきたいと思う。」
ということを、
民進党、衆議院議員の西村智奈美氏からは、
「現被害者へのケアは重要なことだが、言及がまだなく、これからのこと。
まずは学校の先生方と保護者の方々への知識教育が先となってゆくと思う。
学校庁への対応を求めてゆきたい。」
ということを、
共産党、衆議院議員の池内沙織氏からは、
「宝塚大学の日高教授の調査では、「同性愛は病気ではない」と言い切ったのは先生方の5%だった。
圧倒的な不足を感じる。
教員の方々のことというだけでなく、日本社会全体のことと思う。
歴史において障がいとされた時代が長かったが、それでも乗り越えていきたい」
ということを、
そして、
社民党、参議院議員の吉田忠智氏からは、
「学校の虐めが、会社での帰属意識が持てないことに繋がることを、重く受け入れなければならない」
というお返事を頂きました。
国政に携わられる方々に、LGBTの心のケアという観点で質問させて頂く機会を頂けたこと、
皆様方に、LGBTの心のケアは個人の問題ではなく、経済活動に繋がる事項であることをお伝えできたこと、
そして、吉田氏を初めとする議員の皆様からのお応えは、
日本において9年前、初めてLGBT当事者と周辺家族向けに心理カウンセリングを初めた人間として、
大きな意義と未来を感じるものでした。
個人の問題と思われがちな心のことが、個人の域を越えて経済活動に影響を及ぼすことをお伝えするお時間を頂けたことが、本当に有り難かったです。
そして、社民党 吉田氏の「学校の虐めが、会社での帰属意識が持てないことに繋がることを、重く受け入れなければならない」というおひとことが、簡潔に、心理支援に携わる私達の課題を示してくださっています。
LGBTの心のケアが、今後の超高齢少子化社会において、大切な課題であるということです。
カウンセリングルームP・M・Rは、今、LGBTの心のケアに携わる多くの方々と、LGBTの心の支援の仕組みを創ってゆく連合体の結成に動きはじめています。
お応えを頂いた議員の皆様のお言葉を追い風に、多くの皆様と、ご一緒してゆきたいです。
マイノリティ当事者だけでなく、全ての人にとって暮らしやすい社会づくりのために、どうか、ご一緒に活動をしてください。
改めて、貴重なお時間をくださったヒューマン・ライツ・ウォッチの皆様、
真摯にお返事をくださった議員の皆様、
ビジネスという観点から多くの示唆をくださった有識者の皆様、
質問のお時間を譲ってくださった会場の皆様、
本当に、ありがとうございました。