心理資格の国家資格化について、私の意見。
みなさん、こんにちは。
暖かな日ざしが増えて、昼寝にぴったりな1日が増えてきましたね。
私も、心理カウンセリングの合間にベランダで日向ぼっこをしています。
ここちよい風に触れて、気持ち良い時間です。
みなさんも、お元気に過ごされておられますか。
幸せだったり、楽しかったり、嬉しかったり、苦しかったり、つらかったり、悩んでいたり、思い思いの日々を過ごされているでしょうか。
私は、みなさんが、人間らしい日々を送っていることを望みます。
さて、実はこの5月の国会で、心理資格を国家資格にしようという動きが起こっています。
もちろん国家資格になるのはとても意義あることで、私自身、かねてより望んでいたことでもあります。
しかし、今回の国家資格化の内容が、ゲイの世界にとって大きなデメリットが発生する懸念があり、私は、政府に対して再考をお願いする立場をとっています。
簡単にご説明すると、今回の心理資格の国家資格化のポイントは以下5つ。
・心理資格の国家資格認定を得ることができる人物を、心理系4年制大学を卒業しており、さらに大学院を卒業するか、施設にて相談業務に数年従事した者に限定する。
・医療・保健、福祉、教育・発達、司法・矯正、産業等の、多領域にまたがる汎用性のある資格にする。
・他専門職との連携をとりながら業務を行い、特に医療提供施設においては医師の指示を受ける。
・心理的支援を必要とする者とその関係者に対して、心理検査、心理的支援、心理相談、心理療法、問題解決、地域支援等を行なう。
・国民の心理的健康の保持及び増進を目的とした予防と教育を行なう。
(原本:http://www.onyx.dti.ne.jp/~psycho/09info/20120126_3dantai_R.pdf)
つまり、医療に限らず福祉や企業、学校などに介入できる国家資格にして、その資格を修得できる者は心理系の大学卒業者に限定しよう、という内容です。
これまでの大学教育のカリキュラム内容の見直しや、現在の心理カウンセラーの技術向上や均一化の視点ではありません。
心理系の大学では現在、ゲイを初めとするセクシャルマイノリティについて正しい知識を学ぶカリキュラムがありません。
ゲイ、レズビアン、バイセクシャル、トランスジェンダー、インターセックス、パンセクシャル、アセクシャル、クエスチョニング、など様々なカテゴリーのあるセクシャルマイノリティについて、正確な知識を得ないまま卒業するのです。
卒業後、心理職をめざすかたが個人的にセクシャルマイノリティのことを勉強する、という可能性はあるかもしれませんが、それも個人の興味に左右されてしまいます。
加えて、大学では、心理分析は学べても、心理カウンセリングは学びません。
心理カウンセリングと心理分析は異なる技術なのです。
簡単に説明すると、心理カウンセリングは、心理カウンセラーがクライアントの方に対して全肯定の心をもってお話しを聴き、苦しい状況の解決策を検討していくための技術です。
その過程で、心理療法を使うこともありますが、基本は会話を前提としたコミュニケーションです。
どんなことに苦しみ、どんなことに好感を抱き、どんなことに迷うのか。そのひとつひとつを丁寧に知っていきながら、解決策を一緒に見つけ出していきます。
これが、私の用いている手法の基本です。
心理分析は、分析者がクライアントに対してどんな感情を持っているかはさておいて、クライアントがどんな精神状態にあるかを分析してお伝えするための技術です。
分析をしたら、後は基本的にクライアント自身に解決策の見い出しを委ねることが多いです。
態度や接し方は分析者の感情に左右されますし、クライアントと同じ目線で一緒に考えて見つけていく、という方向性ではないことがほとんどです。
私には、上記のこれらがとても危険なことのように感じます。
「心理カウンセラーになれるのは、心理系の大学卒業者だけ。
しかし、その大学卒業者は、セクシャルマイノリティの事を理解していない。」
からです。
その方々が、心理カウンセリングを提供することは、とても怖いことだと感じます。
だって、ゲイであることを伝えると「じゃあ、ゲイを治しましょうね!」って笑顔で言われてしまうかもしれないんです。
人間という生き物であることを変えることができないように、ゲイであることも変えることはできませんよね。
最近の研究では、脳機能の部分で、ゲイとストレートでは違いがあることも発表されてきました。
ゲイは、私達の生き方です。
それを理解しないまま、心理カウンセラーがお話しを聴く。
ゲイの心理カウンセラーとして、それはとても怖いです。
(日本の心理系大学の教育は、本当にそれくらいのレベルです。)
さらに付け加えて、現在の「大学出卒業者にのみ国家資格を与える」という内容だと、私自身が今後、ゲイの心理カウンセラーを続けられなくなるという実業的な問題もあります。
(私は商業系の大学卒業後に、専門学校で心理カウンセリングを勉強したので。)
今回の一報を耳にした当初は、今回の国家資格化が、現職の心理カウンセラー全員の能力の底上げや、大学に新基準を設けるような利益あるものと思っていたのです。
そうであれば、潔く大学に入り直すつもりでいたのですが、実際は想定したものでは無かったので、深い危惧を抱いている状況です。
そのために私は、今回の国家資格化について、内容の再考を求める活動を開始しています。
活動の内容としては
・国家資格化において、大学卒業者だけに限定するのではなく、民間の専門学校や養成スクールにも門戸を広げて欲しい。
・国家資格にするのなら、大学の勉強だけでなく、心理カウンセリングのトレーニングも必要条件に入れて欲しい。
・国家資格にするにあたり、セクシャルマイノリティの正しい知識も学ぶカリキュラムを組み込んで欲しい。
という内容を表明するものです。
身体の病気が誰にとっても無縁でないように、心のトラブルもまた、誰にとっても無縁ではありません。
私は、心のトラブルに遭遇したかたが、心理師によって更に苦しむことがないような国家資格にして頂きたいです。
ですが、いまの内容のままでは、そうなる可能性が非常に高いであろうと予想しています。
みなさんの中に、活動を手伝ってくださるかたや、興味を持ってくださるかた、何かご意見がある方がいれば(賛否両論にかかわらず)ぜひぜひ、私にお声がけください。
心から、お待ちしています。
暖かな日ざしが増えて、昼寝にぴったりな1日が増えてきましたね。
私も、心理カウンセリングの合間にベランダで日向ぼっこをしています。
ここちよい風に触れて、気持ち良い時間です。
みなさんも、お元気に過ごされておられますか。
幸せだったり、楽しかったり、嬉しかったり、苦しかったり、つらかったり、悩んでいたり、思い思いの日々を過ごされているでしょうか。
私は、みなさんが、人間らしい日々を送っていることを望みます。
さて、実はこの5月の国会で、心理資格を国家資格にしようという動きが起こっています。
もちろん国家資格になるのはとても意義あることで、私自身、かねてより望んでいたことでもあります。
しかし、今回の国家資格化の内容が、ゲイの世界にとって大きなデメリットが発生する懸念があり、私は、政府に対して再考をお願いする立場をとっています。
簡単にご説明すると、今回の心理資格の国家資格化のポイントは以下5つ。
・心理資格の国家資格認定を得ることができる人物を、心理系4年制大学を卒業しており、さらに大学院を卒業するか、施設にて相談業務に数年従事した者に限定する。
・医療・保健、福祉、教育・発達、司法・矯正、産業等の、多領域にまたがる汎用性のある資格にする。
・他専門職との連携をとりながら業務を行い、特に医療提供施設においては医師の指示を受ける。
・心理的支援を必要とする者とその関係者に対して、心理検査、心理的支援、心理相談、心理療法、問題解決、地域支援等を行なう。
・国民の心理的健康の保持及び増進を目的とした予防と教育を行なう。
(原本:http://www.onyx.dti.ne.jp/~psycho/09info/20120126_3dantai_R.pdf)
つまり、医療に限らず福祉や企業、学校などに介入できる国家資格にして、その資格を修得できる者は心理系の大学卒業者に限定しよう、という内容です。
これまでの大学教育のカリキュラム内容の見直しや、現在の心理カウンセラーの技術向上や均一化の視点ではありません。
心理系の大学では現在、ゲイを初めとするセクシャルマイノリティについて正しい知識を学ぶカリキュラムがありません。
ゲイ、レズビアン、バイセクシャル、トランスジェンダー、インターセックス、パンセクシャル、アセクシャル、クエスチョニング、など様々なカテゴリーのあるセクシャルマイノリティについて、正確な知識を得ないまま卒業するのです。
卒業後、心理職をめざすかたが個人的にセクシャルマイノリティのことを勉強する、という可能性はあるかもしれませんが、それも個人の興味に左右されてしまいます。
加えて、大学では、心理分析は学べても、心理カウンセリングは学びません。
心理カウンセリングと心理分析は異なる技術なのです。
簡単に説明すると、心理カウンセリングは、心理カウンセラーがクライアントの方に対して全肯定の心をもってお話しを聴き、苦しい状況の解決策を検討していくための技術です。
その過程で、心理療法を使うこともありますが、基本は会話を前提としたコミュニケーションです。
どんなことに苦しみ、どんなことに好感を抱き、どんなことに迷うのか。そのひとつひとつを丁寧に知っていきながら、解決策を一緒に見つけ出していきます。
これが、私の用いている手法の基本です。
心理分析は、分析者がクライアントに対してどんな感情を持っているかはさておいて、クライアントがどんな精神状態にあるかを分析してお伝えするための技術です。
分析をしたら、後は基本的にクライアント自身に解決策の見い出しを委ねることが多いです。
態度や接し方は分析者の感情に左右されますし、クライアントと同じ目線で一緒に考えて見つけていく、という方向性ではないことがほとんどです。
私には、上記のこれらがとても危険なことのように感じます。
「心理カウンセラーになれるのは、心理系の大学卒業者だけ。
しかし、その大学卒業者は、セクシャルマイノリティの事を理解していない。」
からです。
その方々が、心理カウンセリングを提供することは、とても怖いことだと感じます。
だって、ゲイであることを伝えると「じゃあ、ゲイを治しましょうね!」って笑顔で言われてしまうかもしれないんです。
人間という生き物であることを変えることができないように、ゲイであることも変えることはできませんよね。
最近の研究では、脳機能の部分で、ゲイとストレートでは違いがあることも発表されてきました。
ゲイは、私達の生き方です。
それを理解しないまま、心理カウンセラーがお話しを聴く。
ゲイの心理カウンセラーとして、それはとても怖いです。
(日本の心理系大学の教育は、本当にそれくらいのレベルです。)
さらに付け加えて、現在の「大学出卒業者にのみ国家資格を与える」という内容だと、私自身が今後、ゲイの心理カウンセラーを続けられなくなるという実業的な問題もあります。
(私は商業系の大学卒業後に、専門学校で心理カウンセリングを勉強したので。)
今回の一報を耳にした当初は、今回の国家資格化が、現職の心理カウンセラー全員の能力の底上げや、大学に新基準を設けるような利益あるものと思っていたのです。
そうであれば、潔く大学に入り直すつもりでいたのですが、実際は想定したものでは無かったので、深い危惧を抱いている状況です。
そのために私は、今回の国家資格化について、内容の再考を求める活動を開始しています。
活動の内容としては
・国家資格化において、大学卒業者だけに限定するのではなく、民間の専門学校や養成スクールにも門戸を広げて欲しい。
・国家資格にするのなら、大学の勉強だけでなく、心理カウンセリングのトレーニングも必要条件に入れて欲しい。
・国家資格にするにあたり、セクシャルマイノリティの正しい知識も学ぶカリキュラムを組み込んで欲しい。
という内容を表明するものです。
身体の病気が誰にとっても無縁でないように、心のトラブルもまた、誰にとっても無縁ではありません。
私は、心のトラブルに遭遇したかたが、心理師によって更に苦しむことがないような国家資格にして頂きたいです。
ですが、いまの内容のままでは、そうなる可能性が非常に高いであろうと予想しています。
みなさんの中に、活動を手伝ってくださるかたや、興味を持ってくださるかた、何かご意見がある方がいれば(賛否両論にかかわらず)ぜひぜひ、私にお声がけください。
心から、お待ちしています。