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なぜゲイの心理カウンセラーなのか

村上 裕

ゲイの心理カウンセラーであることをお伝えすると、時々、
「 なぜセクシャルマイノリティの心理カウンセラーと表現しないのか? 」
というご質問を頂きます。

私が「 ゲイの心理カウンセラー 」と自身を表現するのには、理由があります。


セクシャルマイノリティという言葉は、現代の日本ではLGBTに置き換えられます。
これは、

L:Lesbian... レズビアン(女性同性愛)
G:Gay... ゲイ(男性同性愛)
B:Bisexual... バイセクシュアル(両性愛)
T:Transgender... トランスジェンダー(性同一性障害)

の頭文字を繋いだ言葉です。

しかし、この4つのセクシャリティはセクシャルマイノリティ(性的少数派)であるという共通性があるだけで、別々なセクシャリティなんです。

そう考えたとき、ゲイにとって困ること、レズビアンにとって困ること、バイセクシュアルにとって困ること、トランスジェンダーにとって困ること、は、それぞれ違うものではないかと思うのです。

私はゲイなので、ゲイとしての視点や、ゲイとして困ったこと、悩んだことは実感しています。
そして、そのゲイとしての視点、困りごと、悩み事も、ゲイひとりひとりで異なっています。
ですから、私には、他のセクシャリティ当事者の状況を実感することはできないと感じるのです。

もちろん、セクシャリティが違っても、心理カウンセリングは成立します。

心理カウンセリングは、心のコミュニケーションだからです。
どんなふうに表現されるセクシャリティでも、ひとは、誰一人として掛け替えの無い、心を持っているのだから。

ただ、過去の私がストレートの治療者に抵抗感を感じたように、LBTのかたの中にも、ゲイに対して抵抗感を感じるかたはおられるのではないかと考えるのです。

それなのに「 セクシャルマイノリティの心理カウンセラー 」と自身を表現するのは、とても乱暴なことのように思います。

これが、私が自身を「 ゲイの心理カウンセラー 」と表現する理由です。

過去にはとても悩み、苦しみ、いま私は、ゲイとしての自分が好きです。
だから、ゲイではないセクシャリティの方にも、敬意を持っていたいと思います。


もちろん、「ゲイの心理カウンセラー」である私とお話しをしたいと思ってくださる方なら、セクシャリティに限らず、私はお話しを聴かせて頂きたいです。

Posted by村上 裕

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2011/04/15 (Fri) 00:00 | EDIT | REPLY |   

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