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君へ

村上 裕

この一冊を、君に捧げます。
 
もうすぐ、君が居なくなった時間ですね。
 
君はもう、苦しくはないですか。
君はもう、寂しくないですか。
僕は死んだことが無いのでそちらの世界が本当にあるか分からないし、魂というものが本当に0.2gなのかもわからないけど、魂というものがあるのなら、あの日から願い続けた祈りは、君の魂に届いていますか。
 
君が色を与えてくれた、こんなにも広く孤独な世界で、君が救ってくれた命を使って、僕は頑張って生きられているよ。
君が心を与えてくれたから、心を通わせられる優しい人達と出会えて、こんな僕にも友達が出来たよ。
君が恋を教えてくれたから、僕は愛を知って、素適な人達と一緒に暮らしているよ。
君が残してくれた命があったから、僕は、こんな僕でも自分らしく生きていけると思えたよ。
君が呼んでくれたから、言葉と心は、必ず心に届くとわかったよ。
 
科学者の人が、魂は電気だと言っていたのを、君が居なくなった後に知りました。
魂がもしも本当に電気なら、この言葉はインターネットのどこかから、君に届きますか。
この言葉は、届いていますか。
君が与えてくれた人生を、恥ずかしくないように生きている姿が、届いていますか。
 
君が生きているうちに、好きだと伝えれば良かった。
嫌われても拒絶されてもいいから、寂しそうに笑ってた君を抱きしめればよかった。
変に思われてもいいから、たくさん、ありがとうと言えばよかった。
君がどれだけ苦しいか分からなくても、無責任かもしれなくても、大丈夫だよって言えばよかった。
君が僕の名前を呼んでくれたあの時に、君がどれだけのものを僕に与えてくれたかを、君にちゃんと話せば良かった。
君が、誰かと出会って家族を持って、君の子供を自慢して欲しかった。
君と、君が愛したかもしれない誰かの、助けになりたかった。
君に、僕の家族と素適な友達と誇れる仕事を紹介したかった。
君と、大人になりたかった。
君がもう世界のどこにも居なくなった今もまだ、君が好きだよ。
君は今も、大切な人だよ。
  
魂がほんとうにあって、そちらの世界がほんとうにあるのなら、また君に会えるその時に、こんなに頑張って生きたよと笑顔で話せますように。
 
魂は無くて、そちらの世界も無いのなら、君が生きた証が、君が居なくなったこの世界に、いつまでも残り続けますように。
あのとき、君が教えてくれた、とても綺麗な空の青さと一緒に。
 
青い空を見上げたとき、そこに、君が居ますように。
 
 
君へ
Posted by村上 裕

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